僕は今はGoogleスプレッドシートで購入物を記録しています。
GoogleスプレッドシートはGoogleドライブで同期でき、ハードオフなど出先でスマホで検索できるのでそこそこ便利です。
ただ、スマホでの一覧性はあまりよろしくなく、検索機能も乏しくソートや条件での整理はできません。画像の登録・閲覧も限定的。まぁそりゃそうだ。ExcelもGoogleスプレッドシートも表計算ソフトであってデータベースソフトではないしね。
ならばデータベース専用ソフト(AccessやFilemaker)で記録と管理を・・・ということになりますが、これらのソフトは使い勝手がかなり専門的で古臭いのです。ボタン一つでスマホ対応・クラウド同期はほぼ無いですし、特に表計算ソフトでは当たり前のオートフィルに対応していないのが致命的。
まぁ、データベースソフトなのでオートフィルでうっかりデータを破壊してしまわないように、という思想の違いはわかるのですが、雑誌を50~60冊一気に購入したときに範囲ペーストできないので、ひとつひとつのセルに1回1回ペーストしていかないといけないのはかなりゲンナリします。
表計算ソフトは登録の手間が少ないが検索性が低い、データベースソフトは検索性はすごいが登録に手間がかかる、という一長一短すぎてどっちもダメじゃん、なトホホスパイラルに陥ってしまいました。
他にも「私本管理プラス」「Delicious Library」「ブクログ」「MediaMarker(終了)」「Evernote」といろいろ試してみましたが、多岐に渡る購入物を管理するのはどれも力不足。もうしょうがないので数年前から「とりあえず買ったものは全部Googleスプレッドシートに記録しておいて、いいソフトが出たときに対応できるようにする」ことにしました。不治の病にかかって未来の医療技術で治してもらうためにコールドスリープに入る患者の気分です。
しかし数日前、未来の技術を発見しましたワーイ!
Android/iOSアプリ「Memento Database」
カード型データベースアプリですが、なんと、GoogleDrive内のGoogleスプレッドシートと同期できるのです。
登録はPCから「手間のかからない表計算ソフトで」行い、閲覧・検索は「検索性の高いデータベースソフトで」行える。なにこれ素敵!
手動の同期ではありますが、もちろんアプリ側から登録・変更したデータをGoogleスプレッドシートに反映することも可能です。
早速ダウンロードして実際に使えるか試してみました。僕はAndroid派なのでAndroid版をダウンロード。
使ってみる(同期の検証)
まずは項目を登録していきます。海外のアプリですが、日本語にも対応しています。一部おかしい訳はありますが・・・
データ形式は基本の文字列、数字、通貨の他に、スマホで便利なバーコード(カメラで読める)、オーディオ(録音できる)、位置(GoogleMapで閲覧できる)、連絡先(電話とリンクできる)もあります。項目にアイコンも設定できます。PCのデータベースソフトはここらへんが弱いんですよね・・・
Googleスプレッドシートからも項目を読み込めるみたいですが、データ形式が壊れるかもしれないので無難にAndroidからポチポチ進めていきます。
僕がいつも使っている購入物リストのテンプレートを作ってみました。早速Googleスプレッドシートとリンクすると・・・
きたー!
フォルダには画像や添付ファイルが入るようです。
スプレッドシートの中身はこんな感じ。
項目に入力してみます。
セルの幅を変えると警告が出ますが、問題はないようです。
これをAndroid側で同期すると・・・
きたーーー!同期できてるーーー!
もちろんAndroid側からの追加・修正もできます。
データベースソフトなのでソートもフィルターでの絞り込みもできます。カテゴリごとのグループ分けもできます。
これだよ・・・!わかりやすいよ・・・!
またカード型データベースなので、集計に強いのもありがたいです。
グラフ化もお手の物。これでいくら使ったかが否応なくわかるというもの。お財布にも優しい。かも。
便利な機能
バーコード検索にも対応しています。ので、いちいち検索窓にテキストを入力しなくてもEANコードをデータに登録しておけば、バーコードを読み取るだけで検索してくれます。
また、外部サービスと連携して自動入力にも対応しています。日本ですとGoogleブックスから書籍情報を引っ張ってこれます。
Amazonの方がデータが豊富でいいのでしょうけど、AmazonAPIは頻繁に変わるので対応が難しいからしょうがないかな。
あと、撮影するカメラアプリを選べるのもポイントが高いです。僕はGeniusScanというスキャンアプリを指定していますが、自動で切り抜き&台形補正してくれるので、古い雑誌の表紙やプラモの箱も背景を入れること無く登録できるのは、見た目もスッキリします。
画像はリストのサムネイルとしても表示できます。わかりやすい!
DropboxやGoogleDriveからの画像読み込みにも対応しているので、Webから落とした書影をDropboxに入れて読み込むことも可能です。
無料版と有料プランの違い
Mement DatabaseにはAndroid版の他にWindows版、Mac版があり、それぞれをMementoクラウド(GoogleDriveとは別)で同期できます。*1
無料版ではクラウドが100MBまで、作れるデータベースの数とGoogleスプレッドシートの同期数、デスクトップ版の一部機能が限られています。
有料プラン(月・年額)はクラウドストレージが2GBのLite、Androidとデスクトップ版の制限解除込みのPro、クラウドストレージが20GBのProPlus、チーム版のTeamがります。
そしてもうひとつ、買い切り版もあります。こちらはAndroidのみの制限解除版です。Mementoクラウドストレージもデスクトップ版の機能も制限されていますが、GoogleDriveの同期制限は解除されるので十分すぎます。僕の使い方ではこれで十分なので、買い切り版を購入しました。
かなり満足!
僕の理想のデータベースとは少し異なりますが、スマホの機能に寄り添っているのでかなり使いやすいデータベースアプリです。ハードオフ巡りなどで大活躍しそうです。
特に今のGoogleスプレッドシートでの記録の習慣を変えなくていい、というのはとてもありがたい。同期を自動にしてほしいですが。
まだすべての機能を把握していませんが、かなり高機能のようなので、今後もいろいろ使ってみて、利用方法などを書いていければと。
あとは大量のデータが捌けるか(重くならないか)ですね。幸い(?)僕の2002年からの購入物の記録が1万件以上あるので、それをまずは全部突っ込んでみようと思います。さてさてどうなるか。
追記:1万件オーバーのデータ読み込みうまくいきました!Pixel3でも重くなることもなくサクサクです。まぁ、1万件といっても数十MBくらいだと思うので、GB単位のメモリを積んでる最近のスマホでは楽勝なのかも。
追記2:iOS版が公開されていたので追記。(2022/08/04)
*1:MementoクラウドとGoogleスプレッドシートの同期はできないようです。