パテ埋め、面倒だよね。
瓶やチューブから塗料皿に出してA液とB液を混ぜたり、パテのカスがくっついてパキパキになったヘラや筆で盛ったり、配分間違えてトロットロになったり、硬化するまで数時間待ったり。使った筆を溶剤で洗ったり・・・
僕は!
ただ!
この!
合わせ目を埋めたいだけなのに!
なんでこんなに手順が多いのか!
用意するものが多いのか!
手と机が汚れるのか!!!
もうね、この「パテの都合に人間側が合わせないといけない」という状況がプラモデル発祥から62年間続いてきたわけですよ。もういや。もーういや。やーだー。
「楽をするために努力する」が僕の信条なので、なにかいいものがないかとGoogleさんでズビャっと検索。奥さん、見つかりましたよ。
メガハウスから発売されている「3Dドリームアーツペン」!
いわゆる立体物が書ける3Dペンの一種。しかし他の熱溶解式と違って光硬化式。
ペンの先っちょから出る光硬化パテを、紫外線LEDで瞬時に固めて立体物を作るアートトイ。
3Dドリームアーツペン Air Up(エアーアップ) スターターライトセット
- 発売日: 2016/11/10
- メディア: おもちゃ&ホビー
ん?これって普通に光硬化パテとして使えるんじゃね?ペン状だから取り回しが楽じゃね?と気づいて早速取り寄せ。
本体はチューブのフエキ糊のようなプニプニした触感。中にみっちりパテが入ってるので、指で潰しながら押し出す使い方。
アタッチメントのLEDライトをペン先に装着して、パテの特性や取り回しを検証していいくよ。
概要は以下の解説動画にまとめました。詳しいテキストの解説は下に続きます。
埋めてみる
まずは今制作中のナウシカのプラモ、かばんのパーツに肉抜き穴があるので、そこにパテを充填してみよう。
おぉ!固まったー!!硬度も十分!ヒケもほぼ無し!
盛ってみる
次は盛り。盛るときは3Dドリームアーツペンの標準の使い方で、ペン先をライトで照らしながらパテをニュルニュル出していく。
おー!どんどん盛っていける!盛ったらすぐに固まるのでとても効率的。ペンで書くように盛りたいところに盛りたいだけ盛れる自由度は、他のパテより頭一つ飛び抜けている。
ただ、食いつきがちょっと良くないので、細かい表面処理には向かない印象。前もって紙やすりで表面を荒らしておくとよいかも。
合わせ目はドリームアーツペン付属のシートにパテを出して、合わせ目にチョイ付けして硬化させてやすって均す感じでしょうか。
削ってみる
お次は切削性の検証。ナイフで削れるかどうか。
ちゃんと削れる!切削性もよくサクサク削れるよ!
ヤスリがけ(表面処理)も申し分なし。
塗ってみる
塗料は乗るかな?と、水性の顔料マーカーを塗ってみる。
おほー!いける!指でコスっても落ちない!
楽。とにかく楽。
光硬化パテ特有の「硬化がたりないとネチャつく習性」はあるけど、3Dドリームアーツペンのパテは模型工作用パテとして十分使用に耐えられそう。
しかしそれ以上に、「ペン型」であることが3Dドリームアーツペンの最大の利便性になっている。パテに直接触れず、ペンで絵を描くようにパテを盛れるインターフェイスは、今までにない快適さを産み出している。
ペン先のみでの作業と速硬性のUVパテの組み合わせで、「前準備がいらない」「臭くない」「待ち時間がない」「汚れない」「後片付けがいらない」のはとーてーも快適。
「あっここ埋めたいな」と思ったらペン立てから取り出してニュルニュルチョン。終わったらペン立てへポン。ガンダムマーカーでレタッチする感覚でパテ埋めができちゃうお手軽さ。
クラフトテープや攪拌ベラ、ペラッペラで指先がパテのカスで曇ったポリ手袋、黄色と白のカスがこびりついたカッターから開放されるのがこれほど楽だとは!
硬化前のパテに直接手を触れずに作業できるので、アレルギー体質の人にも優しいかもしれない。
コスパも結構いい。タミヤの光硬化パテが1300円くらいだけど、こちらは替えの本体が800円台で手に入る。ネットだとAmazonよりもヨドバシの方が入手しやすいよ。
(スターターセットを買えばOK)
欠点はアタッチメントLEDの電池持ちがあまりよろしくない。ただ、筒型の別売りライトはあるし、多分ネイル用のUVライトでも大丈夫なはず。とはいえ、アタッチメントLEDは片手で盛れるので、この使い勝手は他には変えられない。
ということでメガハウスさん、3Dドリームアーツペンはモデラー界隈に受けると思うので、もっと電池持ちが良くてパテが灰色の「モデラー用3Dドリームアーツペン」を作ってください・・・!