ロマろぐ

オタクコレクターの人生後半戦記

自作キーボード「Preonic」を作ってみた

こんにちは、自作キーボード沼。

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いままでいろいろ既存のキーボードを買ってはみたものの、どうもしっくりこなかった。信者の多いHHKBは打鍵のヘコヘコ感がどうも嫌、とモヤモヤし続けて早幾年、とうとう自作キーボードに手を出してみたよ。

 

本体・パーツの購入

流石にはんだ付けとか基板からの制作はめんどいので、まずはキットで様子を見ることに。海外通販サイトDropから「Preonic」キーボードキット(基板とケースのみ)を購入。

drop.com

直列配列キーボード。MZ-80Kみたい

作者曰く、一般のキーボードのキーが互い違いの配列なのは、その前身のタイプライターの機能的な制約を引き継いでいるだけで、それ以外の何の意味もないそうだ(ホームポジションから右手人差し指でYキーを押そうとすると結構遠い)。
人間の指的には直列の方が使いやすいとのこと。なるほど。スマホのソフトウェアキーボードも直列だったりするので、最先端なのかもしれない。MZ-80Kすげぇな。流石、目の付け所がシャープだ。

同じプロダクトで数字キーの配列を省いた、さらに小さい「Planck」キーボードがあるけども、さすがに数字を拡張キーを押しながら打つのは面倒くさいだろう、というのと、日本語入力にはキーが多い方がいいだろう、ということでPreonicを選択。2週間くらいで到着!

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 キースイッチはCherry軸が使えるので、日本のAmazonで購入。
キーキャップはAliExpressからレトロ調のPreonic用キーキャップ(無地)を取り寄せた。
キーマップはカスタマイズする予定なので、キートップシールを日本Amazonで購入。

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組み立て・動作確認

組み立ては公式のYoutube動画を参考に。基本はビス止めのみ、はんだ付けなしでサクサク。


www.youtube.com

省スペース設計なので、普通のキーボードと違いスペースキー以外同じキーの形。押し間違いがちょっと怖いので、周りのファンクション系のみ青軸クリッキーにして、打鍵音で判断できるようにしてみた。スイッチの配線?は指で押し込むだけでOK。

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キーキャップを被せて完成。

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USB(USB-Cなのがありがたい)でPCに繋いで、キーボード入力確認サイトですべてのキーが生きているかどうかを確認。一発でうまくいったようだ。

キーマップの変更

さて、ここから本番のキーマップの変更。自作キーボード系はQMKConfigulatorというサイトでキーマップを変更するようだ。

config.qmk.fm

最近の自作キーボードには「レイヤー」機能が備わっている。ある特殊キーを押すか押し続けると、別のレイヤーのキーマップにすげ変わる。ノートPCのFnキーを自由にカスタマイズできるようなイメージかな。

まずは基本のレイヤー0のカスタマイズ。

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特殊な配置に慣れ切っちゃうと、別のキーボードを使うときに支障が出そうなので、ベースは極力配置をいじらない方向で。
F13に英字入力、F14にIME日本語入力、F15に英字・日本語切り替えを設定して、Macのように親指でIME切り替えができるように設定。

右下のファンクション系が結構余るので、「シフトキーなしで打てると楽な、よく使う記号キー」を配置。
日本語キーボードで唯一評価している「シフトなしで打てる”@”」や、USキーボードだとシングルクォーテーションのシフトがダブルクォーテーションなんだけど、日本語入力でシングルクォーテーションなんて殆ど使わないので、レイヤー機能で逆にした。

 

次はスペースバーの隣のキーを押すと移動するレイヤー1(Lower)、レイヤー2(Upper)の設定。

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括弧系のキーって3種類が2か所に分かれてるのって無駄じゃね?と常々思ったので、レイヤー機能を使って一か所にまとめた。
「9」「0」キーをシフトキーで普通の括弧、Lowerで角括弧、Upperで波括弧が出るようにした(波括弧なんて全く使わないんだけども)。
HHKBを見習ってカーソルキーを別レイヤーに。右手ホームポジションに配置して指の移動を最小限に。

 

最後はLowerUpper同時押しのレイヤー3の設定。

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このレイヤーはファンクション系。ファンクションキーは日本語変換でよく使うF7、F8、F10を数字キーLowerUpper同時押しで打てるようにしてみた。

キーマップの転送

設定が終わったら、この設定をキーボード本体に転送してファームウェアを書き換える。

まず、QMKConfigulatorサイトで「COMPILE」ボタンを押し、設定をコンパイル。
コンパイルが終わったら、「DOWNLOAD FIRMWARE」でダウンロードしたzipファイルを解凍。

次に、QMK Toolboxという転送ソフトを起動して、解凍したファイル(フォルダの中にあるbinファイル)を転送してファームウェアを書き換える。

github.com

ここでなぜか転送がうまくいかなかった。ネットの情報を頼りにQMK Toolboxでいろいろ試行錯誤してみたけど、結局タイミングの問題だったようだ。
USBで繋がっていればいつでも書き換えられるわけではなく、キーボード背面のブートスイッチを押したあとにQMKToolboxのFLASHボタンを押す、という手順じゃないといけなかったらしい。

ともあれ、うまく書き換えられたので、シールを貼って完成。

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フォントがダサめだけど満足満足。とりあえずこの構成で運用してみて、不都合あれば随時変えていこう。

できればキーキャップも3Dプリンターで自作して、自分好みの色にしたいなぁ。パピコン色とか。